むちうち のメカニズム
事故の瞬間、首には鞭を振った時のような S 字型 の動きが強制されています。
頭は意外と重くて、 体重の約10分の1の重さがあると言われています。 体重が 60 Kg の人だと、 60kg×10%=6kg にもなるのです。
たとえるなら、ボウリングの球が身体の上に乗っかっていて、それを首で支えているようなものでとても不安定なのです。これを前提に考えると追突事故が起きた際、首やその周辺にかかる負荷は相当なものと容易に想像できます。
車が不意に後ろから追突された場合、身体全身に後方からの強い衝撃が加わることになるので、体だけが先に押し出され、重い頭は後から身体に引っ張られるような形で動くことになります。
この動きがまるで鞭を振った時のS字形の動きに似ていることからむちうちと呼ばれるようになりました。
むちうちの正式名称は、 頸椎捻挫(けいついねんざ)・外傷性頸部症候群(がいしょうせい けいぶしょうこうぐん)などと呼ばれます。
種類も多く、いくつかの型分けがされており、この類型に応じて発症する症状が異なってきます。
頚椎捻挫型 | むち打ちの中でも最も多く一般的なタイプです。 事故等の衝撃によって首が激しく揺さぶられた結果、首の筋肉や靭帯が傷つき、「捻挫」となった もので、主な症状としては、首や肩のだるさ、重み、痛み等があります。 |
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バレー・リーウー症候群型 | 衝撃が首の骨を通り越して、その中を通る自律神経が傷ついた場合に発症します。 主な症状としては眩暈や耳鳴り、息苦しさ等が挙げられます。 |
神経根症状型 | 神経の中でも、脊髄から出る根元部分である神経根がダメージを受けてしまうケースです。 ダメージを受けた神経根の場所に応じて、身体の部位にしびれや力が 入れにくい、といった症状 が現れます。 |
脊髄症状型 | 神経だけでなく、直接脊髄にまでダメージが及んだケースです。 脊髄の損傷より身体にまひが残り、障害となってしまう事もありえます。 |
このように、普段の生活ではありえない衝撃が加わることにより、頭を支える首の筋肉、腱、靱帯、神経、関節包等を傷め、様々な症状を呈するのが むちうち です。症状が多岐にわたるため、放置することは大変危険なことといえるでしょう。
早期にしっかりとした治療を受けることをお勧めいたします。
むちうち でどのような症状が出るのでしょうか。 激しい痛みはもちろんですが、具体的には以下のようなものになります。
首・背中・肩などの痛みやコリ
手足の痺れや震え
頭痛・耳鳴り・めまい・吐き気
など、多岐にわたります。 さらに むちうち の厄介なところは、その症状のほとんどが画像や数値に現れないことです。
筋肉、腱、靱帯、神経、関節包等の障害は、外見 や レントゲンなどのX線診断では変化があまり見られず判断しにくのです。ちなみに、交通事故の他にも、 高い所からの転落や衝突等の労働災害柔道やラグビーなどのコンタクトスポーツ等のスポーツ障害が原因でなることがあります。また整体やカイロプラクティックなどで 不適切な施術を施された際にもなることがあるので、違和感がでたときは、早めに当院にご相談ください。
もうひとつ、 むちうち で厄介なのは、交通事故後すぐには自覚症状がなくても、しばらく時間が経過してからその症状が顕著に現れることが多い事です。そのため事故後すぐに症状が出ないと「まだそんなに痛くないから」「我慢できないほどではないので…」と、痛みを我慢される方もおられるようです。しかし我慢を続けると、外傷性脳損傷・脳脊髄液減少症 などをまねく恐れがあり非常に危険です。
このような状態に陥らないためにも、交通事故にあってしまったら被害/加害者にかかわらず速やかに詳細な検査を受ける事が必要です。
などの治療を施します。治療期間は3ヶ月程度が目安です。重症の場合は無理な施術は避け、
等の治療を施します。治療期間は6か月程度が目安です。また、症状に応じて 鍼灸治療 や 骨盤矯正 などを施す場合もあります。
①問診
身体の症状はもちろん、事故の状況や相手の対応、損保会社の対応状況等、詳細にお聞かせ下さい。
②検査
国家資格を持った専門家が、様々な検査で傷めている部位を特定し、治療方針をご説明いたします。
③施術
症状に応じた施術を施します。
痛みの強い施術を選択したり、高価な自費診療を無理にお勧めしたりする事は致しません。
④説明
施術を施した後、お身体の状況や治療期間の目安、来院頻度の目安や日常生活で気をつける事等をご説明いたします。
⑤アドバイス
交通事故にあったことで生ずる様々なトラブルや煩雑な手続き、その他のお悩み事にもアドバイスさせて頂きます。